SMILEについて

2021年、パフォーマー・作家の小倉笑が立ち上げた、創作団体。
メンバーはプロジェクト毎に異なり、それぞれの得意分野を駆使しながら、より"刺さる"作品創りを試みている。

今回の企画について

今回の企画の主軸は、2019年に小倉笑が作・演出をした舞台作品『優しい男』の再演である。
今回、再演するにあたって、更なる創造性を爆発させる為、20〜30代の様々なジャンルのクリエイター(写真・映像・デザイナー・音楽・役者・ダンサーetc)を招き、同じ作品テーマについて向き合い・考え・表現する事によって、写真作品・映像作品・WEB・舞台作品の、4つの軸の作品発表を行う。
そして、"時間" を共有する試みとして、SMILE [party]というイベントも展開する。

企画のテーマについて

優しさとは何か。
誰かに寄り添うことか、突き放すことか、向き合う事か、自己満足か、雰囲気か。
時間か、距離感か、速度はどれくらいか、目に見えることか、誰にも捕まえられないものなのか。
もしかしたら、そのどれもが優しさであると言えるのかもしれない。

このテーマに2019年から向き合っているけど、私にはまだ、"優しさ" がわからない。

私は日常に潜んでいる、"美しい夕日が沈む瞬間のような時間"が大好きだ。
大切な人と食事する時、部屋で一人でいる時、大好きな人とお別れする時、誰かの本気の目を見た時、そんな瞬間にふと、それらは私の前に現れる。それらを私は"優しい時間"と読んでいる。
なんだかんだで、後から気づく時もあるけれど。

ゆっくり優しい時間を共に過ごせる相手は、どんな人間関係よりもゆっくり燃え続けられる様に思う。恋人でも、家族でも、友人でも、そのどれでもなくても。

かつてマリリンモンローがこんな言葉を残している、
I’m selfish, impatient and a little insecure. I make mistakes, I am out of control and at times hard to handle. But if you can’t handle me at my worst, then you sure as hell don’t deserve me at my best.
【私はわがままでせっかち、少し不安定。ミスもするし、自分をコントロールできないときもある。
でも、もしあなたが私の最悪の時にきちんと扱ってくれないなら、私の最高の瞬間を一緒に過ごす資格はない。】

この言葉を読んで私は勝手ながら、彼女は"優しい時間"を共に過ごせる相手が欲しかったんじゃないかな、と思う。
もし彼女にそんな存在がいたら、36歳で死ななかったかもしれない。しかしそんな存在がいたら、あの笑顔は永遠に生まれなかったのかもしれない。
私は彼女の笑顔が哀しくて愛おしくて、大好きだ。

これは、優しい時間・それらが引き裂かれていく、誰にでも経験のある、特別な瞬間を集めたお話。

二度とこの時は帰ってこないから
ひと時ひと時を大切にしたい。
毎日なにかに恋をしていたい。
だから今日も私を抱きながら、あなたと出会う。
いつまでも、いつまでも。

小倉笑

プロフィール

小倉笑(Emi Ogura)
"11歳の時に声楽を学び、14歳の時にコンテンポラリーダンスと出会う。
2012年から、ダンスカンパニーMonochrome Circusに『レミング』より参加。
後、大植真太郎『点とドットの主義主張』(2015年)、南野詩恵『病気』(2016)、康本雅子『子ら子ら』(2017・2018)『全自動煩脳ずいずい図』(2020)、作・寺山修司/演出・たみお/共演・mama!milk『はだしの恋唄』(2019)などに出演。 2016年から衣装作家の南野詩恵と立ち上げたプロジェクト「皿の歌」で舞台作品・ボロレスコ『蝶々々夫人』(2017)、『サロ人』(2018)などを発表。 2019年以降は『核に住む男』(2019)や『優しい男』(2019)『マーラーショー』(2019)『2021:a dance odyssey / 2021年ダンスの旅』(2020)など自身の演劇・ダンス・映像作品を発表。ヨーロッパ、南米などで開催されるアートフェスティバルなどに招聘され、
国内外で活動している。2021年よりバーレスクダンサー“RISING KAIGEN”として活動開始。"